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某メルマガでの言葉。

(以下、本文。)


「成果を出す会社はどう考えどう動くか」 柴田昌治 著


『顧客は必ずしも自分が望んでいるものを知っているわけではない』


コクヨにとって幸いだったのは、物事をその役割とか、意味とか、
さかのぼって考える伝統を昔から持っていたことであり、
昭和型の営業スタイルに飲み込まれず、
考えて仕事をする伝統を継承してきた幹部が残っていたことである。

こうした幹部が中心となって、ここ数年間、
営業スタイルの変革のためのさまざまな試みがなされてきた。

先の提案営業研修のように不発に終わったものもあれば
効果的なものもあった。

例えば、販売店が顧客の要望を聞いて設計部門に渡すとき、
「何のために」という要件が不明瞭なものは突き返してもいい、
という社内ルールをつくっている。

「多少甘くてもいいか」

となあなあで仕事を進めない仕組みをつくっているのだ。

これは2004年ごろからずっと意識してやっているという。

突き返されるから営業担当者は困って顧客に問い返すという習慣が
少しずつだが育っていく。

部内のオフサイトミーティングも始めた。

こうした積み重ねから生まれた試みの一つが、
営業担当が顧客と交わしている言葉をひも解き、
うまくいったケースを検証し、
それらを成功事例として整理したものを部門別内で共有する発表会である。

九州から名古屋までエリアごとに分かれて、
営業担当者に成功事例をプレゼンテーションしてもらうようにした。

すると、一回の発表会に約十件の事例が出てくる。

すでに四〇〇事例が集まっているという。

一例をあげてみよう。

九州の山奥にある小さな村から、村役場の新築にあたって
オフィスレイアウトを「フリーアドレスにしたい」という相談があった。

役場のプロジェクトメンバーは港にあふれるオフィス情報を見て、
フリーアドレスのアイデアに飛びついた。

入札に参加した他社は、役場の要望通りにフリーアドレスのプランを提示した。

お客様の要望に応えているわけだから、そのこと自体に不自然さはない。

しかし、コクヨの営業メンバーだけは「なぜフリーアドレスなんですか?」
と聞くことから始めた。

そして「本当にフリーアドレスが必要なのだろうか?」
と独自のオフィスサーベイを実施してみたところ、
実はフリーアドレスではなく、固定アドレスのまま、
両袖机にするほうが適しているという実態が浮かび上がってきた。

「役場の仕事にフリーアドレスには適していない」

という結果が出たのだ。

最終的に、顧客側のプロジェクトメンバーの8割がコクヨを評価し、
成約にこぎつけた。

顧客は案件を依頼する際、
必ずしも「要望通りのプランの一番いいと思っているとは限らない」
というのが大切なメッセージである。

プロとしての意見、提案を期待しているケースは多いということだ。

顧客が望んでいることが、必ずしも本当に必要としていることではなかった、
という例である。

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仕事をする上で、

「何のために」という目的を問いただすことって大事です。

全ての仕事に意味があって、その意味を感じながらやることで自分のスキルになるからです。

また、これからの営業スタイルとして「提案力」ですね。

お客様の言いなりよりも、「いい提案」をする営業マンを信頼します。

これって、会社でも同じこと。

イエスマンより、提案してくる社員を評価する。

そこには、何のためにやるのか?

考えているからですね。

(以上、本文。)
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